アメリカの団体のオンラインウェビナーに登壇しました

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2012年に日本でライフオーガナイザー資格を取得してから、アメリカの団体「Institute for Challenging Disorganization」にも所属しています。日本ライフオーガナイザー協会の専科資格「サーティファイドライフオーガナイザー資格認定プログラム(CLOプログラム)」を受講するとICDの会員にもなります。

学び始めてから12年、CLOプログラムの中でレベル1やスペシャリスト資格を順番に取得しており、2023年にはレベル3にあたるCPO-CD®資格を日本人で初めて取得することができました。

そのご縁もあり、同時通訳ありでオンラインウェビナーに登壇させて頂く機会がありました。

タイトルは「Unlocking Flexible Thinking」です。

Chronic Disorganization(慢性的な整理整頓の困難)にあるクライアントが直面する課題について探求しました。完璧主義や恥、罪悪感、自分で問題を解決しなければならないという信念、そしてこだわりの強い考え方が、どのようにしてオーガナイズの障害となっているのか話しました。さらに、それぞれの障害に対する効果的な対策を紹介し、実際のケーススタディをご紹介しました。

まず、エリン・マイヤーの書籍『The Culture Map: Decoding How People Think, Lead, and Get Things Done Across Cultures』から、コミュニケーションの文化的な違いについて話しました。

日本語版はこちら『異文化理解力』です。


ハイコンテクスト文化の例として、日本では言葉にされない部分が重要で、非言語的なサインや状況の文脈によってメッセージが伝えられることが多いです。相手が行間を読むことが前提となっていて、直接的な表現は避けられる傾向にあります。このため、ハイコンテクスト文化では、関係性や過去の経験、共有された背景が、コミュニケーションの理解において非常に重要になります。

一方、アメリカなどのローコンテクスト文化では、明確で直接的なコミュニケーションが重視されます。

日本語では主語がなくても会話が進みますが、英語は主語が必須なところも違いがはっきりしていますね。

コミュニケーションを考える際には、文化的な要因だけではなく個々の背景や価値観も考慮に入れることが大切です。

これまでのICDでの学びで「完璧主義や恥の問題」は日本だけでなく海外でもあることを知りました。

ICDのウェブサイトに掲載されているファクトシート「Factors Associated with Disorganization(英語版日本語版)」は片づけの困難さにどのような背景があるか示したものです。

プロのオーガナイザーがクライアントの理解を深めるために活用することで、クライアントへのアプローチが効果的になり、結果的にクライアントの生活の質を向上させる手助けができます。

この資料の中で、大きな要因として

Brain Based Condition(脳の働きに起因する症状)

Beliefs About Self / Possessions(自己やモノに対する考え方)

Situational Factors(状況的な要因)

が紹介されており、今回のセミナーでは「Beliefs About Self / Possessions(自己やモノに対する考え方)」について取り上げました。

完璧や強い信念の他にも受援力、つまり『助けを求める力』が不足していることを挙げました。

まず、助けを求められない多くの方が『助けを求めて、うまくいった』という経験が少ないという現実があります。過去に助けを求めた際に、期待通りに解決しなかったり、逆に状況が悪化したりした経験があると、助けを求めること自体が難しくなります。
また、社会全体の風潮として『自己責任』が強調されていることも問題です。自分の問題は自分で解決すべきだ、他人に頼るのは良くないという考えが根強くあるため、誰かに頼ることが自己否定のように感じられることがあります。

さらに、日本の文化の場合、『他人に迷惑をかけてはいけない』という『恥』の文化があります。この考え方から、誰かに助けを求めることが迷惑をかけることだと感じてしまい、結果として一人で問題を抱え込んでしまうことがあります。

これらの要因が重なることで、助けを求める力が低下し、片づけの問題がさらに深刻化してしまうのです。

受援力がある人は、適切なタイミングで周囲に助けを求めることができ、またその助けを素直に受け入れることができます。これによって、自分一人では解決できない問題に対して、新しい視点や方法を取り入れることができ、効率的に問題解決が進むのです。
受援力は、生まれつきの才能ではなく、意識して育てることができる力です。

  • 具体的な頼り方を学ぶこと
  • 頼ることを特別なことだと思わない
  • 「ごめんなさい」ではなく「お願いします」
  • 「手伝ってほしい」ではなく「こうしてほしい」
  • 感謝の気持ちを伝える(ありがとう+表現)

などの練習が必要です。

長年の経験がある海外のオーガナイザーの前で講演することはとても緊張しましたが、よい経験になりました。

未来のクライアントから安心して頼ってもらえるような信頼を得る発信をこれからも続けていきます。

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