ライフオーガナイザー仲間と定期的に開催している、ケイト・マーフィー著『LISTEN〜知性豊かで創造的な人になれる〜』の読書会。
今回は4回目。Chapter1のテーマ「私たちは聞くことを忘れている」について、たっぷり1時間半語り合いました。
進行役として参加者のみなさんを「見る人」の立場で見守っていたら、思った以上に深い気づきがあったので、シェアさせてください。
『LISTEN』ってどんな本?
ニューヨーク・タイムズの記者であるケイト・マーフィーさんが、「聞く」ことの本質に迫った1冊です。
CIAの尋問官、神父、バーテンダー、心理セラピスト。世界中の「聞くプロフェッショナル」への取材を通して、「本当に聞くとはどういうことか」を浮かび上がらせていく内容になっています。
スマホとSNSの時代に、改めて「聞く」を問い直すこの本は、人と向き合うすべての人にとって示唆に富むものです。
「聞く」を体験する3分間ワーク
今回の読書会では、Chapter1の内容を踏まえて、3人1組のワークを行いました。
- 話す人:3分間、自分の話したいことを話す
- 聞く人:3分間、話す人の話を聞く
- 見る人:3分間、ふたりのやりとりをただ観察する
役割を交代しながら3ラウンド。全員が3つの立場を体験しました。
「たかが3分」と思うかもしれませんが、3つの役割それぞれにまったく違う気づきが生まれるんです。
それぞれの立場で見えてきたもの

「話す人」になってみると
「相手がきちんと聞いてくれていると感じると、自然と話したいことが増えていく」
「相づちのリズムに、自分の話のテンポが乗っかっていく感覚があった」
「話しながら、自分の本音に気づいた」
特に印象的だったのは「孤独感がなくなる」という言葉。誰かに丁寧に話を聞いてもらうだけで、心の中の重さが軽くなる感覚。多くの参加者が口を揃えていました。
「聞く人」になってみると
聞く人の立場では、「思った以上に大変」という声が多数。
「うなずいているつもりでも、本当に届いているのか不安になる」
「質問のタイミングが難しい。話を遮りたくないけど、深掘りしたい場面もある」
「『ちゃんと聞こう』と意識すればするほど、自然な反応ができなくなる」
「聞く」って、ただ黙って待っていればいいわけじゃないんですよね。相手の話を受け止める集中力と、適切に応答する反射神経が同時に必要。これがいかに能動的な行為かを、参加者全員が体感していました。
「見る人」として気づいたこと
進行役として、私は基本的に「見る人」の立場で全体を見ていました。
そこで気づいたのは、良い「聞き方」をしているペアからは、独特の温かい空気が流れてくること。
話す人は表情がほぐれ、声に抑揚が出る。聞く人は前のめりになり、相づちが自然になる。ふたりの間に「対話」の場が立ち上がっていくのが、外から見ているとくっきりわかるんです。
逆に、聞き手が評価したり意見を挟んだりすると、話す人の言葉が次第に短くなっていく。これも、はっきり見えました。
日常のあらゆる人間関係に通じること

この体験を通して感じたのは、「聞く」というスキルが、人間関係のあらゆる場面で必要とされているということ。
ライフオーガナイザーとして人の話を「訊く」場面が多いことからはじまった今回の読書会。
それだけではなく、家族との会話、職場でのやりとり、友人との雑談、初対面の人との出会い。相手が「ちゃんと聞いてくれている」と感じられたとき、その関係は深まっていきます。
逆に、どんなに親しい関係でも、聞いているフリ・上の空・評価しながらの傾聴では、相手は次第に心を閉ざしてしまう。
スマホを見ながらの「うん、うん」、頭の中で次に話すことを考えながらの相づち。日常で無自覚にやってしまっていること、けっこう多いかもしれません。
「聞く」はテクニックじゃなく姿勢
特別なテクニックは必要ないんです。ただ「いま、目の前の人の話を全力で受け止める」と決めるだけ。それだけで、相手の表情が明るくなる瞬間がある。
ケイト・マーフィーが本の中で繰り返し伝えているのは、まさにそういうこと。「聞く」は、テクニックではなく、姿勢なのだと。
次回の LISTEN読書会は Chapter 2へ。本を読むだけでは得られない、対話を通した気づきがあるのが読書会の楽しさです。
ぜひ、本を手に取ってみてくださいね。

ライフオーガナイザー®として、特にADHD傾向のある方や片づけが苦手な方をサポート。完璧主義や罪悪感、思い込みなど、片づけの障害となる心理的要因に寄り添い、無理なく続けられる仕組みづくりを提案しています。
2012年からこの分野を学び、2023年にアメリカの専門団体「Institute for Challenging Disorganization®」にて日本人初のCPO-CDを取得。
「片づけの負担を減らし、自分らしい人生を楽しめる人を増やしたい」との思いで活動中。





コメントを残す