
やることが多すぎて、何から手をつけたらいいか分からなくなる。予定をアプリに入れても、通知が来る頃には別のことをしている。ADHDの傾向がある方や、頭の中がいつもいっぱいになりやすい方から、こういう声をよく聞きます。
アプリやデジタルのタスク管理がしっくりこないなら、いちど「紙に書き出す」アナログのやり方に戻してみるのはどうでしょうか。デジタルが合う人もいれば、手で書いて目で見えるほうが動きやすい人もいます。どちらが正しいという話ではありません。
このページでは、頭の中のタスクをぜんぶ外に出して、種類ごとに分けて、時間の枠に収めるまでを、順番にご紹介します。特別な道具はいりません。まずは紙とペンから始められます。
なぜ「書き出す」だけで頭が軽くなるのか
頭の中にタスクを抱えたままだと、脳はそれを「忘れないように」ずっと見張り続けます。これは実行機能のうち、覚えておく力(ワーキングメモリ)を使い続けている状態です。紙に書き出して外に預けると、その見張りを手放せて、頭に余白が戻ってきます。ADHDの傾向がある方ほど、この「外に出す」効果を感じやすいと言われています。
タスクといっても性質が違う
やらなければいけないタスクをたくさん書き出していても、
- 一つずつこなしているのに減らない
- 優先順位がわからない
- 手がつけられないタスクが残る
とお悩みの方は多いです。
タスクには、やれば終わるスライムタスク・やってもやっても復活するゾンビタスク・本来はないはずが発生してしまったタスクがあります。
それぞれの違いを知ってちょうどいい管理をすることで、やってもやっても終わらないというストレスが軽くなります。
タスクの違い

- やれば完了するスライムタスク
書類を記入して提出したら完了するタスクや、半年に1度・年に1度くらいの頻度で発生するような(季節飾りを出す・しまうなど)タスクなど終わったことがわかりやすいタスクです。スライムタスクを先に進めていくことで山積みになったタスクが目に見えて減っていきますので達成感も感じやすくなります。
- やってもやっても復活するゾンビタスク
一般的にはやってもやってもすぐに発生する家事(皿洗いや掃除)、毎日・毎週のように頻繁に発生するプリント管理などの終わりがないルーティンタスクです。
終わったーと思ったらまた生き返ってくるので精神的に消耗しがちです。
- 先延ばし、優先順位を後にしてしまったがために発生したキングスライムタスク
「掃除を先延ばしにしているうちに発生したカビをとる」「提出を先延ばしにしているうちに書類がどこかに行ってしまって再発行が必要になった」など、スライムタスクのうちに終わらせていたら完了したはずが優先順位を下げているうちに別のタスクが発生してしまったものです。
- 自分がやらなくてもいい、家族や他者に託せるタスク
自分がやらなければ!と思っているタスクでも実は家族でも対応可能だったり、外注したり・便利家電を使用することで一人で抱え込まなくてもいいものがあります。
自分がやら「ねばならぬ」を手放してタスクに追われた生活から抜け出しましょう。
タスクの基本的な対処方法
タスクの整理も物の整理と同じ手順で整えていきます。ライフオーガナイズの基本ステップでもある「全部出す」「分ける」「収める」「見直す」です。
まずは頭の中にあるタスクを全部出す

全部出すなんて大変すぎる!と思うかもしれませんが、見えないタスクを頭の中だけで管理する方が脳に負担がかかります。
全部書き出すことで、漏れを減らしたり管理がしやすくなります。
後から「分ける」作業を行いますので、ふせんに1タスクずつ分けて書き出すのがおすすめです。
デジタル管理が得意な方は、Google Keepやマインドマップツールもいいですね。
タスクの種類別に分ける

書き出したタスクを分けていきます。
分け方は人それぞれですが、上に紹介したスライムタスク・ゾンビタスク・キングスライムタスク・託せるタスクに分けるとすぐに取り掛かれるものなどタスクの優先順位や力の入れどころがわかりやすくなります。
時間の枠に収める

タスク完了に大事なポイントが、いつやるか、どのくらいの時間がかかるかです。
タスクがなかなか終わらない方の中には、そもそも自分がタスク処理にかけられる時間を把握できていないという方も多いです。そういう方には「時間のオーガナイズ講座」がおすすめです。物と同じ手法で見えない時間を片づける方法を学べます。
基本の「全部出す」「分ける」「収める」ステップで片づけたあとは、そのまま同じ方法で続けるのかやり方を変えた方がいいのか「見直す」ステップです。最初に決めた方法と変わっても大丈夫。
タスク管理の方法は山ほどあれど、自分にあった方法を見つけるのは難しいです。今日ご紹介した方法以外にも「分ける」キーワードの違いによっても分けやすさが変わります。
一人で頑張りすぎず気軽にプロを頼ってくださいね。

ライフオーガナイザー®として、特にADHD傾向のある方や片づけが苦手な方をサポート。完璧主義や罪悪感、思い込みなど、片づけの障害となる心理的要因に寄り添い、無理なく続けられる仕組みづくりを提案しています。
2012年からこの分野を学び、2023年にアメリカの専門団体「Institute for Challenging Disorganization®」にて日本人初のCPO-CDを取得。
「片づけの負担を減らし、自分らしい人生を楽しめる人を増やしたい」との思いで活動中。



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