【ナフサ不足と片づけ】収納用品が値上がりしている理由と、今できること

「収納ボックスが高くなった」と感じていませんか

最近、収納ボックスやゴミ袋、食品保存袋などの値段が上がっていることに気づいた方もいるかもしれません。

その背景にあるのが「ナフサ不足」です。ニュースで見かけた方もいるかもしれませんが、これが片づけや暮らしにどうつながるのか、ちょっとわかりにくい。今日はそのつながりを整理してみたいと思います。

そもそもナフサって何?

ナフサは、原油を精製するときに出てくる透明な液体です。ガソリンの仲間のようなもので、見た目は水のように透明です。

このナフサを800度を超える高温で分解すると、「エチレン」や「プロピレン」という物質が取り出せます。そこからさらに加工すると、ポリエチレンやポリプロピレンというプラスチックの素材になります。

つまり、ナフサはプラスチック製品の「おおもと」です。

レジ袋、食品トレー、ラップ、ゴミ袋、そして収納ボックスや衣装ケース。わたしたちの暮らしにあるプラスチック製品の多くが、このナフサから生まれています。

2026年、何が起きているのか

2026年に入り、中東情勢の緊迫化によってホルムズ海峡周辺の輸送が不安定になりました。日本のナフサ輸入の約7割は中東経由です。この影響でナフサの調達コストが大きく上がり、プラスチック原料の価格にも波及しています。

ポリプロピレンやポリエチレンといったプラスチック原料の価格が上昇し、ゴミ袋や食品保存袋、ポリ袋などの値上げが相次いでいます。たとえばゴミ袋メーカーの日本サニパックは、2026年5月21日着荷分から全製品を30%以上値上げしました。

収納ボックスや衣装ケースなど、プラスチック製の収納用品にも、この流れは及んでいます。100均の収納用品も、品目が減ったり、サイズ展開が変わったりしています。

片づけの現場で感じること

ライフオーガナイザーとして片づけの現場に入っていると、収納用品の値段にはもともと敏感です。

「このボックスが合いそうですね」とお伝えしたときに、以前と同じ商品が値上がりしていたり、品薄で手に入らなかったりする場面が少しずつ増えてきました。

でも、ここでちょっと立ち止まって考えてみたいのです。

片づけの鉄則:まず「整理」、収納用品はそのあと

片づけというと、きれいな収納ボックスを揃えて、ぴったりサイズの仕切りを入れて、というイメージがあるかもしれません。

でも、片づけの現場では「まず収納用品を買う」は実はNGとされています。

わたしたちライフオーガナイザーが大切にしている鉄則があります。それは、まず整理(ものの分類)をしてから、必要な収納用品を選ぶということ。

整理とは、自分にとって何が必要で何がそうでないかを分けること。その結果、持つ量が決まり、置き場所が決まり、そこで初めて「どんなサイズの、どんな形の収納用品がいるか」が見えてきます。

順番を逆にして、先に収納用品を買ってしまうと、ものの量に合わなかったり、そもそも必要のないものまで収めるための箱を増やしてしまったりします。

収納用品が値上がりしている今は、実はこの鉄則を見直すいいタイミングかもしれません。

「買いにくくなった」ではなく、「買う前にやることがある」。そう考えると、値上がりも少し違って見えてきます。

新しい収納用品を足す前に、まず手元にあるもので工夫してみる。空き箱や紙袋でも、仮置きとしては十分に使えます。整理をした結果、収納用品を買わなくても済んだ、ということも珍しくありません。

まとめ

ナフサ不足の影響は、暮らしのいろいろなところに及んでいます。収納用品もその一つです。

ただ、焦って買いだめする必要はありません。むしろ「今あるもので、どう工夫するか」を考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

片づけは、収納用品を買うことから始まるのではなく、自分の暮らしを見つめることから始まる。そのことを、改めて思い出させてくれる出来事なのかもしれません。


参考情報

吉村

ライフオーガナイザー®として、特にADHD傾向のある方や片づけが苦手な方をサポート。完璧主義や罪悪感、思い込みなど、片づけの障害となる心理的要因に寄り添い、無理なく続けられる仕組みづくりを提案しています。
2012年からこの分野を学び、2023年にアメリカの専門団体「Institute for Challenging Disorganization®」にて日本人初のCPO-CDを取得。
「片づけの負担を減らし、自分らしい人生を楽しめる人を増やしたい」との思いで活動中。