スケジュール管理はアナログかデジタルか。手帳が好きな私がデジタルに移行した理由

普段はデジタルに強い人と思われがちですが、私は本当はアナログが好きです。

紙の手帳の手ざわりも、ペンで書く時間も好き。だから「スケジュール管理はアナログかデジタルか」と聞かれたら、気持ちとしては今でもアナログに一票を入れたいくらいです。

でも、予定の管理だけは、3年ほど前にデジタルに完全移行しました。

今はGoogleカレンダー一本です。好きなのはアナログなのに、選んだのはデジタル。なぜそうなったのかも含めて、書いてみます。「アナログがいい」「いやデジタルが正解」みたいな話ではありません。10年いろいろ試した私が、最後にどっちを選んで、なぜそうしたかの話です。

片づけのプロ(ライフオーガナイザー歴14年)として、人の暮らしの仕組みづくりをお手伝いしてきましたが、自分のスケジュール管理だけは長いこと迷子でした。だからこれは「プロのおすすめ」ではなく、「一人のいまの着地点」として読んでもらえたらと思います。

アナログの手帳が、ずっと好きでした

まず正直に書いておきたいのが、私はアナログの手帳が好きだった、ということです。何年も使ってきました。

書くと記憶に残る感じが、私には合っていました。打ち込むより、自分の手で書いたほうが「あ、来週これがあるな」と体に残る。マンスリーで月全体をぼんやり眺めたり、週間のバーチカル(時間が縦に並んだタイプ)で「この日は午後がぎゅっと詰まってるな」と時間の感覚をつかんだり。私はもともと時間の見通しを立てるのが少し苦手なので、縦のバーチカルで一日を見るのは助かっていました。

ペンを選ぶのも、ページをめくるのも好きでした。だから今でも、アナログの手帳そのものを否定する気はまったくありません。あれはあれで、すごくいいものです。「スケジュール管理 アナログ」で調べてここにたどり着いた方の気持ちも、よくわかります。

それでも、予定だけはデジタルに完全移行しました

好きだったのに、なぜ移したのか。理由は大きく3つです。
どれも「アナログが悪い」のではなく、「私の暮らしには、この3つがじわじわ効いてきた」という話です。

毎年の引き継ぎが地味に大変だったこと。

年末になると新しい手帳に予定を書き写したり、まだ決まっていない先の予定をどう持ち越すか考えたり。1年に一度のことなのに、毎回ちょっとした作業になっていました。

書き忘れがなくならない

これが私には一番こたえました。手帳を持っていないときに決まった予定を「あとで書こう」と思って、そのまま抜ける。1年先の予定なんかは、その年の手帳にまだ書けなくて宙ぶらりんになる。書く前提のアナログは、書き忘れた瞬間に予定そのものが消えてしまうんですよね。

維持にかかる手間とお金

毎年手帳を買って、書き写して、管理する。この「続けるためのコスト」が、積み重なると意外と重い。

この3つを並べたときに、私の中で「デジタルなら、登録した予定がリマインドで勝手に知らせてくれる。毎週・毎月の繰り返しの予定は一度入れれば自動で並ぶ。引き継ぎも書き写しもいらない。」と気づきました。

つまり、私にとってはデジタルのほうが「自分にやさしかった」んです。好きなのはアナログ。でも、自分にやさしいのはデジタルだった。この2つは、私の中では別のものでした。そして私は、好みより「自分にやさしい」ほうを選びました。

ちなみに、こうした「予定が抜ける」「先の見通しが立てにくい」といった困りごとは、性格や努力の問題ではなく、脳のはたらき(実行機能)の背景があることも多いです。そのあたりは別のシリーズで詳しく書いているので、思い当たる方はのぞいてみてください(EFシリーズ「『片づけられない』は脳のクセだった」)。

今のやり方:Googleカレンダー+家族で予定を共有

今は、自分の予定も家族の予定も、ぜんぶGoogleカレンダーに入れています。一気に移したわけではなくて、5年くらいかけてだんだんデジタルの割合を増やし、3年前に完全に移行しました。じわじわ慣らしていったぶん、無理がありませんでした。

家族との共有では、ひとつ工夫しています。子ども用のGoogleアカウントを作って、家族で予定を共有できるようにしました。誰がいつどこに行くのか、習い事や行事はいつか、というのを、それぞれのスマホやパソコンから同じカレンダーで見られる。紙の自作カレンダーを壁に貼っていた頃は「その場にいないと見られない」のが不便でしたが、今は外出先からでも家族の予定を確認できます。これが私にはとても合っていました。

リマインドも繰り返し登録も、家族共有も、アナログでやろうとすると正直しんどい部分でした。そこをまるごとデジタルに任せられたのが、移行してよかったと一番思うところです。

でも、タスク管理はまだ試行錯誤中です

ここで正直に白状すると、デジタルに移行できたのは「予定(スケジュール)」だけです。「やること(タスク・ToDo)」のほうは、いまだに決まっていません。

付箋に書いたり、手書きでメモしたり、iPadのGoodNotesに手書きで残したり。最近はAIと一緒に作った自作のタスク管理アプリも、ちょっとお試し中です。あれこれ行ったり来たりしていて、これが私の正解、というものにまだ出会えていません。

予定とタスクは、私の中では別ものです。予定は「いつ」が決まっているから繰り返しやリマインドと相性がいい。でもタスクは「いつやるか自分で決める」ものだから、道具との相性が予定以上に人それぞれだなと感じています。

アナログでやっていたときの管理方法はこんな感じ。タスクを4つに分類して見える化していました。

1)期日のないしたいこと
2)期日のあるタスク・時期がきたら対応するタスク
3)返信待ちなど保留案件
4)プライベートや個人でしている仕事に関わる、その日では終わらないタスクの管理

schedule-2

本当に予定が立て込んでいて混乱仕掛けたときのタスク管理は、おめめどうさんの「みとおしメモ」で管理しています。 やっぱり自分はアナログが一番だなぁ・・・と実感しているところです。

いろいろと溜まっているのもひと目でわかるので冷や冷やしながらも、抜けがないことが一番。

好きと、やさしいは、違っていい

長く迷った私の、いまの結論はこうです。

好きなものと、自分にやさしいものは、違うことがある。私はアナログの手帳が好きだけれど、予定の管理においては、デジタルのほうが自分にやさしかった。だから好みではなく、やさしいほうを選びました。

これは私のやり方です。手帳を書く時間がいちばん落ち着く、という人はそのままアナログでいいし、私みたいに「好きと便利が一致しなかった」人は、便利を選んでも大丈夫です。100人いたら100通り。正解はひとつではありません。

ただ、もし「予定がよく抜ける」「管理がどうしてもうまくいかない」という困りごとが、人より強く、長く続いているなら。それは道具選びだけの話ではないかもしれません。慢性的に片づけや管理が難しい状態については、別のページにまとめているので、よかったら読んでみてください(慢性的に片づけられない(CD)について)。

迷っているなら、まずは「好き」と「自分にやさしい」を、いったん別々に並べてみる。私はそうしたら、すこし楽になりました。

吉村

ライフオーガナイザー®として、特にADHD傾向のある方や片づけが苦手な方をサポート。完璧主義や罪悪感、思い込みなど、片づけの障害となる心理的要因に寄り添い、無理なく続けられる仕組みづくりを提案しています。
2012年からこの分野を学び、2023年にアメリカの専門団体「Institute for Challenging Disorganization®」にて日本人初のCPO-CDを取得。
「片づけの負担を減らし、自分らしい人生を楽しめる人を増やしたい」との思いで活動中。